英Brexitでどうなる?
今年、世界経済の行方を見たときに、最も注視しなければならないことの一つが、イギリスのEUからの離脱。いわゆるBrexitだと思っています。
その注目の英議会での採決が15日午後(日本時間の16日早朝)に行われます。英下院の採決を前にして、やる前から否決される可能性が高いとみられており、僕も注目しています。
野党・労働党だけでなく、メイ首相率いる与党・保守党からも100名程度が反対票を入れるのではないかと見られ、強硬離脱を主張しているようです。一番の問題は、北アイルランドがそれ以外のイギリスの地域に比べ、特別扱いを受ける可能性があるということで、反発を招いているようですね。
BBCによると、今後の見通しについて、以下のように書いています。
・15日:再開5日目のブレグジット審議の後、離脱協定について下院で「有意義な投票」。修正案についての採決も行われる。協定が否決されればメイ首相は3日以内に「代替案」を下院に提出する必要がある。
・16日:メイ首相はEUから譲歩を引き出すためブリュッセルへ向かうかもしれない
・21日:下院で「代替案」の採決予定
議会がブレグジットを阻止する新法案を議決しない限り、イギリスは3月29日にEUを離脱する。(BBC日本語サイトブレグジット協定否決は「英国民を失望」させる=メイ英首相より抜粋)
つまり、朝起きたらきっと大ニュースになっているわけですが、株価や通貨がどう動くか、見ものです。EUはこれ以上譲歩しないと言っているので、否決されるとかなり厳しいでしょう。とりわけ、3月29日に合意なくexitとなった場合、正解経済への影響はどうなるのか、イギリスだけの問題で済むのか、注目したいと思います。
ソニーフィナンシャルホールディングスの尾河氏は、ポンドは売られ、ユーロも巻き添えを食らう形で売られ、逆に円は買われ、円高になる可能性が高いそうです。
ルールが決まらない、パスポートもどうなるか分からない、金融センターを移すか?など、イギリス経済にとってマイナス面が大きいようですが、EUも一枚岩とは言えず、(移民問題などで)一部の国からは半EUの声が高まっているそうです。10年後はイギリスが笑っているのかもしれないという考えは、このままEUが移民を受け入れ続ければ、起こりえるのかもと、感じます。
米中問題もしかり、2019年は一波乱も二波乱もありそうです。